飲食店経営

飲食店開業に必要なこととは?準備からオープンまでの手順を総まとめ

「飲食店開業に必要なこと」のイメージ

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「小さな喫茶店を出すのが夢」という方から「日本中にチェーン店を広めたい」という方まで、飲食店の経営を目標に日々努力している方は多くおられます。しかし、まだその目標や夢を具体化させていないという場合は、飲食店開業までにどんな準備と手続きをすればよいのか分からないものですよね。

飲食店を開業するまでには、コンセプトを作ることから物件選び、資金調達、そして各種申請とやるべきことが山積みです。この記事では、飲食店開業に必要なことと、お店をオープンさせるまでの流れをご紹介します。

飲食店開業の手順①:お店のコンセプトを考える

飲食店を開業させる上で最初に行う作業となるのが、どのようなお店をオープンして経営するのかというコンセプト設計です。コンセプトが明確に定まっていなければ、誰に何を売りたいのかを定めることができず、物件や立地選びなどで失敗する可能性が高くなりますので、時間をかけて考えましょう。

コンセプト設計では、具体的に以下の内容を考えます。

たとえば「家族向けに」「無農薬にこだわった」「食べ放題形式で」「ランチ向きな」「明るいお店」という形でコンセプトを組み立てるだけでも、スタイルが明確になります。

飲食店開業の手順②:物件を決める

先ほどの手順でコンセプトを決定すると、おのずとどのような場所に、どんな広さの物件を見つけるとよいのかが浮かび上がってくるはずです。お店の理想や方針が固まったら、それを実現させられる物件選びを行うために、飲食店向けの物件が多い不動産業者に相談しに向かいましょう。

物件選びはオープンの約1年前から始める

飲食店開業においては、物件の契約を行ってからキッチンを作ったり、内装を整えたりすることになり、この作業には半年程度がかかることが一般的です。何らかのトラブルなど不測の事態を考慮すると、8~10ヶ月程度の準備期間を設ける必要があるため、物件選びはオープンの約1年前から始めることをおすすめします。

最終的な契約の前に施工業者と下見をする

最終的な契約を交わす前に、施工業者と一緒に現地で物件を確認して、コンセプトどおりのお店を作れるかどうかを下見しておきましょう。自分では理想的な空間に感じても、実際に契約して内装を作り始めてみると、物理的な問題で計画どおりに設計を行えなくなる可能性があります。

空間のプロである施工業者に理想を伝え、実際に物件の中身を見てもらえば、希望どおりの世界観を生み出せるかどうかを正確に判断してもらうことが可能です。

飲食店開業の手順③:必要な資金を確保する

希望する物件が確定すると、いつから家賃を支払う契約になるのか、契約期間は何年なのか、必要な初期費用はいくらなのかといった重要なポイントが分かります。ここで必要な金額や内装にかかる費用、そしてお店を無理なく運営するための資金などを計算して、必要な資金を確保しましょう。

参考例として、小規模な飲食店を開業するために必要となる資金は、おおよそ800~1,000万円程度が平均になると言われています。自己資金で賄うことがベストですが、難しい場合には金融機関から融資を受けて、必要な金額を集めましょう。

200~300万円ほどの自己資金があれば、開業そのものは可能になるかもしれませんが、コンセプトに沿った理想的なお店ができるとは限りません。飲食店は軌道に乗るまで経営が厳しくなる可能性も高く、ある程度のキャッシュを余力として残しておいたほうが、成功する確率は高まります。

飲食店開業の手順④:行政への申請を済ませる

飲食店は勝手に開業することが許されておらず、事前に行政への申請を行い、各種届出が受理されるまでは料理等を提供することができません。具体的には10点の申請が必要になる上、それぞれ届け出先が異なりますので、分かりやすい表を使って申請内容を整理しておきましょう。

スクロールしてください →

種類届け出先申請が必要なケース届け出が必要な時期
食品営業許可申請保健所すべて店舗ができる約2週間前
深夜種類提供飲食店営業開始届出書警察署0時以降にアルコール類を提供するお店オープンの10日前
風俗営業許可申請接待を伴う場合オープンの2ヶ月前
防火管理者選任届消防署30名以上収容できるお店オープンの当日
防火対象設備使用開始届新しい建物を使用する場合オープンの7日前
火を使用する設備等の設置届コンロなど火を使うお店設備を設置する日
個人事業の開廃業等届出書税務署個人でお店を持つ場合開業から1ヶ月以内
雇用保険加入手続職業安定所従業員を採用する場合雇用開始から10日以内
労災保険加入手続労働基準監督署
社会保険加入手続社会保険事務所法人の場合は必須オープン日まで

重要なのは、いずれも届け出が必要な時期が異なっていることであり、1つでも手続きに不備があると予定通りにオープンできなくなる恐れがあります。計画性を持って必要となる書類等を準備しておき、警察署や消防署のように複数の届出が必要な場合は、可能な限りまとめて申請すると効率的です。

有資格者を配置する必要もある

上述した行政への手続きに加えて、店舗には以下2つの資格を持ったスタッフを配置する必要があります。これは経営者自らが保有していると非常に便利ですが、難しい場合は有資格者を採用してカバーしましょう。

・食品衛生責任者
飲食店で必ず1人は有資格者を配置しておかなければならず、この資格を持つ者がいなければ飲食店を運営することができません。衛生に関連する指導を行うスタッフを指していますが、必ずしも実際に指導することはなく、資格者がお店にいることを証明できれば大丈夫です。

・防火管理者
先ほどご紹介した「防火管理者選任届」に記名することが義務付けられており、この担当者が決まるまでは開業することができません。消防署で講習を受けることで資格を得ることができますので、防火管理者選任届を提出するまでのどこかのタイミングで責任者を選任しましょう。

飲食店開業の手順⑤:最終調整を行いオープンする

届け出が受理されると飲食店を開業することが可能となり、オープン日が確定することになります。それまでの間は最終的な調整を行い、オープンを待ちましょう。

現在はコロナ禍の影響により飲食店に足を運ぶ人が減っており、対照的にフードデリバリーサービスを利用する人が増えています。こういった需要に対応するために、出前館などの事業者と連携し、デリバリーができる環境を整えておくことも重要です。

まとめ

飲食店開業までの手順は大きく5つのステップに分けることができ、まずはコンセプト設計を行った上で物件の選定をし、そこから必要な資金を確保することになります。保健所や消防署など、必要に応じて最大で10点の届け出が必要になりますので、オープンまでにすべての申請を済ませておきましょう。

最近はコロナ禍によりフードデリバリーサービスを利用する消費者が増えているため、出前館等のサービスに出店登録をすることも大切なポイントです。