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近年では、新型コロナウイルスの蔓延により外出を控える方が多くなっています。そこで、自宅まで食品を配達してくれるフードデリバリーサービスが多くの人から注目を集めました。
フードデリバリーサービスの需要は高まっていますが、「今後どうなっていくのだろう」「市場規模はどれくらいなのだろう」などと疑問を感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、フードデリバリー業界の歴史や現在の状況に加えて、市場規模から今後の動向までを紹介します。デリバリーサービスへの加盟を検討している飲食店を経営している方はぜひ参考にしてください。
フードデリバリー業界のこれまでの歴史
フードデリバリー業界にはどのような歴史があるのでしょうか。ここからは、現代的なフードデリバリーが登場するまでの流れを詳しく解説します。
江戸時代から始まったフードデリバリー
調理された料理を顧客に届ける「出前」は江戸時代の中期から始まり、吉原の遊廓が起源だといわれています。吉原の遊廓が起源となった背景には、遊廓の女性が仕事以外の外出を許されていなかったため、出前を頼み始めたのではないかとされています。
江戸時代の出前では「振り売り」という商人がうなぎや天ぷら、蕎麦、寿司、野菜などの食材を庶民に対して売るのが一般的でした。現代とは違って、江戸の庶民が暮らしていた長屋には台所や電話がなかったため、家の近くにいる振り売りから食材を購入していたとされています。
注文してから商品を届けてもらう出前とは仕組みが少し異なりますが、調理された食事を配達するという点では変わりはないでしょう。
現代的なフードデリバリーの登場
電話やインターネットが普及すると、注文を受けてから商品を配達するというスタイルが主流になりました。そして、1980年代にはピザのチェーン店が大規模で均一的なフードデリバリーを一般化させ、そこからさまざまなデリバリーサービスが登場しています。
さらに、1999年に設立された「出前館」の登場によって、インターネットで注文できる総合型のフードデリバリーが誕生しました。今ではファストフードや中華などといった多くの料理がデリバリーされています。このことから、フードデリバリー業界は時代のニーズとともに大きく変化しているといえるでしょう。
ウーバーイーツの上陸
2016年には「Uber Eats」が日本に上陸し、市場に大きな変化をもたらしました。ウーバーイーツでは、自社内で宅配サービスを行っていない飲食店からも注文できるため、さまざまな店舗の料理を楽しめることが魅力といえます。さらに、2021年9月時点で全国にサービスを拡大し、配達員の数が増えたことからフードデリバリーの一般化が急速に進んでいます。
現在もウーバーイーツはさまざまなプロモーション施策を実施し、多くの人から注目を集めています。
日本のフードデリバリー業界の現状
フードデリバリー業界の歴史を理解したところで、ここからは日本のフードデリバリー業界の現状を解説します。
市場規模の急激な拡大
2019年からの3年間でフードデリバリー業界の市場規模は約2倍となっています。そして、新型コロナウイルスの影響や、フードデリバリーアプリの登場により、フードデリバリーサービスの利用者数は約4倍になりました。
フードデリバリーアプリには「配送エリアを市区町村まで細かく確認できる機能」や「支払い時にポイントが貯まる機能」など利用者にとって便利な機能が備わっています。さらに、フードデリバリーサービスをお得に利用できる「割引クーポン」や「月額会員制度」を取り扱っているため、利用者にとって魅力の一つだといえるでしょう。
現代では「お店で食事を楽しむスタイル」から「自宅にいながら質の高い食事を楽しむスタイル」に変わりつつあります。
ウーバーイーツと出前館の人気が高い
現時点でフードデリバリーサービスの利用者数は、Uber Eatsと出前館が圧倒的なシェアを誇っています。その他には「menu(メニュー)」「Wolt(ウォルト)」「DELIS(デリズ)」などもフードデリバリーサービスの展開を積極的に行っていますが、依然としてウーバーイーツと出前館には及ばない状態です。
Uber Eatsや出前館の利用者数が多い要因は、積極的なプロモーション施策の実施や、提携店舗の増加などといった効果が顕著に現れていることが考えられるでしょう。
なお、フードデリバリーサービスの需要は高まっているため、今後もさまざまなフードデリバリーサービスが登場することが予想されます。
世界的なフードデリバリー業界の市場規模と動向
ここからは、世界的なフードデリバリー業界の実態やアメリカで注目を集めているフードデリバリーサービスを紹介します。
先進国から新興国まで世界的に市場規模拡大
日本だけではなく、世界各国でもフードデリバリーの市場規模は拡大しています。そして、ニューヨークのMARKETYSERS GLOBAL CONSULTING LLPのグループ会社であるEmergen Researchによると「世界のフードデリバリーサービスの市場規模は2028年に11.4%の収益成長率に達する」と予想されています。
おもに、テクノロジー技術の発達や新型コロナウイルスの影響などがフードデリバリーの市場規模拡大に影響していると考えられるでしょう。また、世界的なフードデリバリーサービスの市場規模を見ると、日本はまだまだ拡大の余地があるといえます。
アメリカでシェア半数を獲得したDoorDash
日本国内で知名度が高いUber Eatsですが、アメリカで最も利用されているフードデリバリーサービスは「DoorDash(ドアダッシュ)」です。DoorDashはサンフランシスコに本社を置くフードデリバリーサービスで、食品に限らず、日用品などの配達も行っています。
そして、DoorDashのビジネスモデルは「ユーザー」「飲食店」「ドライバー」の3者で成り立っており、多くのユーザーがアプリを利用することで、飲食店とドライバーの収入が増える仕組みをとっています。
このように安定して効率的な配送を実現しているからこそ、DoorDashは多くの方に注目を集めているといえるでしょう。
フードデリバリー業界の今後
最後に、フードデリバリー業界の現状から見えてくる今後の市場動向と流れを解説します。競争が激しい飲食業界を生き抜くためにも、市場動向や流れについて理解しておくことが大切です。
独自性を出すことで差別化を図る各社
フードデリバリーサービスに加盟する飲食店は増えているものの、日本国内では今後も出前館とUber Eatsの2社に人気が集中すると考えられます。そのため、フードデリバリー業界は特定の地域やジャンルに特化するなどの対策を行い、競争が激化することが予想されるでしょう。
例えば、出前館では「地方の軽貨物業者と提携してサービスを拡大する」「デリバリー向けの調理製造のみに特化した店舗を作る」などの対策を行っています。
日用品デリバリーの拡充
近年のフードデリバリー業界では、DoorDashのように料理に加えて、シャンプーや文房具などの日用品を配達する動きが加速しています。これは自社で運営しているオンラインショッピング専用の小売店や流通センターなどから商品を直接運び、スピードと利益を確保する「ダークストア」という仕組みを採用していることから、実現しています。
このように料理だけではなく、日用品も配達できるようにすることで、ユーザーにとって利用価値の高いデリバリーサービスになるでしょう。今後、飲食店は「ユーザーにとっても利用価値の高いデリバリーサービスとは何か」を追求し続けることが重要だといえます。
配達時間の短縮に注力しつつある
フードデリバリー業界の各社は配達時間の短縮にも力を入れ始めており、価格競争からサービス競争へ重点移動しています。
そのため、今後はフードデリバリーサービスに加盟する飲食店もスピーディーな対応が求められるでしょう。近年では、ユーザーが注文してから「30分以内の配送」を目指しているフードデリバリーサービスもあります。
利用者が満足感を得られるためにも、配達時間が早いフードデリバリーサービスへの加盟が求められます。
まとめ
今後もフードデリバリーサービスの拡大は続き、需要が高まっていくと考えられます。近年では、新型コロナウイルスなどの社会情勢の変化により、外出を控える方が増えています。競争が激しい飲食業界に生き残るためには、フードデリバリーサービスへの加盟が必要不可欠になるでしょう。
現時点では、ウーバーイーツと出前館が圧倒的なシェア数を獲得していますが、フードデリバリーサービスによって特徴が異なります。ぜひ、自店に合う総合型デリバリーへの加盟を検討してみてください。